『転職の思考法』の書評・要約・著者!市場価値から考える転職思考法

転職の思考法は市場価値から考える転職の思考法です。

転職の話は各論的な話が多く、履歴書の書き方、SPI対策、面接攻略法といった内容のものはたくさんあります。

たっだ、転職やキャリア形成の考え方の話はあまりありません。

転職の思考法はキャリア・転職の考え方のフレームワークを提供する一冊です。

ここでは、転職の思考法の著者・要約・書評までご紹介します。

著者は北野唯我さん

著者は北野唯我さんという方です。広告代理店、外コン、スタートアップというエリート寄りで多様なキャリアです。

少し前から増えてきたコンサルや外銀からのスタートアップというパターンの人です。簡単な経歴はこちらです。

  • 1987年生まれ
  • 神戸大学卒
  • 新卒で博報堂に入社
  • 外資系コンサルティングのBCG(ボストンコンサルティンググループ)に転職
  • スタートアップのワンキャリアに参画

誰もがいつでも転職ができるようになれば、人の生き方も変わるし、会社も変わるし、国も変わるという考え方のようです。

転職の思考法の要約

まえがき

  • 2人に1人が転職する時代になった
  • 優秀な人も転職は心配
  • 転職は生き方に影響を与える
  • 多くの人がいつでも転職できる状況を作りたい
  • いつでも転職できるようにするためには、市場価値を高める必要がある
  • そのために必要なのは、転職情報ではなく思考の軸

プロローグ

  • 多くの人は転職までに何かを捨てる意思決定をしていないから転職が怖い
  • 転職に必要なのは、知識でも情報でもなく、どう選べばいいのかという判断基準

本文

市場価値

  • 自分のマーケットバリュー(市場価値)を知る
  • 給料をもらっているのは、会社があなたを給料で買っているから
  • 市場価値は技術資産、人的資産、業界の生産性の3つで決まる
技術資産

技術資産は、専門性と経験でできている。

  • 専門性は法人営業やプログラミング、会計など職種に近いもの
    • とくに出産のイベントがある女性は専門性が大事
      • 専門性や実績があると離職期間があっても戻りやすかったり、キャリアをコントロールしやすくなる
      • 福利厚生は会社依存で危険
  • 経験は職種に基づかないもので、マネジメント経験・企画経験・業界経験などがある
  • 20代は専門性、30代は経験が大事
  • 技術資産はレア度が重要なので、専門性と経験では、経験で差別化したほうがい
    • 専門性は誰でも獲得可能で、差別化が難しい。さらに、若い頃の環境や才能に依存する
    • 経験は汎用化されにくいし、どこで選ぶかというポジショニングで解決できる
人的資産

人的資産はわかりやすくいうと人脈のこと。

  • 若いうちはたいした価値ではない、40代以降は極めて重要
  • 20代は専門性、30代は経験、40代は人脈
業界の生産性

業界の生産性=1人あたり粗利が、市場価値を決める最大の要素。

  • いくら技術資産や人的資産が高くても、産業を間違えると致命的
  • 生産性が高い産業か成長している産業を選ぶ
    • 目の前のことを頑張って成功するのはたまたまなことが多い(不確実)
    • 伸びている業界で働くこと自体が価値になる
    • 強みが死ぬ前に方向転換しよう
    • 成長中かどうかはライフサイクルを見る
      • 代替可能な職種や業界は危険(印刷業界 × 営業など)
      • 10年前と同じ商品を売っている会社は危険
      • 伸びるマーケットを見つける方法
        • ベンチャーや投資動向に注目する
        • 業界の非効率をつくロジック

会社の選び方

  • 市場価値、働きやすさ、活躍の可能性の3つを考えよう
    • 働きやすさは市場価値と長期的には一致するケースが多い
    • 活躍の可能性は自分で掴み取る
      • 面接で聞きたい3つの質問
        • どんな人物を求めていて、どんな活躍を期待しているのか
        • 一番社内で活躍しているのはどんな人物でなぜ活躍しているのか
        • 中途で入社して活躍している人はどんな部署でどんな業務に携わっているのか
  • いいベンチャーの見分け方
    • 競合はどこか?競合も伸びているのか
    • 現場のメンバーは優秀か?
      • メンバーだけの面談での反応
      • 逆質問を多くしていく
    • 同業他社からの評判はどうか?

転職エージェント

  • いい転職エージェントの見分け方
    • どこが良かったか、懸念点はどこかフィードバックしてくれる
    • 個別案件ではなく、自分のキャリアにどういう価値があるかを考えてくれる
    • 企業に回答期限の延長や年収交渉をしてくれる
    • いい求人条件の会社を粘り強く探してくれる
    • 社長、役員、人事責任者との関係性があり、面接セッティングなどができる

いい会社

  • 財務諸表は見るが、それだけではわからないことも多くなってきた
  • ネットのクチコミも参考になるが、他社とも比較することが重要
  • 会社としていいかと、転職先としていいかは別
    • 誰でもできるような仕組みが優秀な会社は上のポジションで入る必要がある
  • エージェントが薦める会社には注意が必要
  • 中途を重宝する会社か
    • 役員の新卒割合を調べる
  • 自分の職種と会社の強みが一致しているか
    • 商品やサービスの強みを見る
    • 経営陣や活躍社員のバックグラウンドを見る
  • 転職のチャネルは複数使い分ける
    • ポジションによって、企業は採用方法を使い分けている

転職に迷ったら

  • 転職に迷ったらそもそものきっかけを思い出す
    • すでに給料が高い会社と給料が低くても市場価値が伸びる会社があれば、後者を選んだほうがいい
      • 市場価値と給料のギャップを40代後半まで誰も教えてくれない
    • パートナーに反対されたとき
      • ロジック、共感、信頼で説得

未来の仕事

  • 仕事として好きなことを続ける
  • 仕事は最小限にして、趣味に打ち込む
  • 嫌々ながら今の仕事を続ける

やりたいこと

  • to do(やりたいこと)に重きをおく人(人口の1%のレアケース)
  • being(やりたいことはなく、状態)に重きをおく人(99%の人はこちら)
    • being型の人間が仕事を楽しむために必要な二つの条件
      • 市場価値がを高めにする
      • 仕事でつく嘘を最小化する
    • 緊張と緩和のバランスを保つ
      • 過去半年で強い緊張が10以上あれば、職場を変えたほうがいい
      • いい緊張が3つ以下なら難しいこと・新しいことに挑戦したほうがいい
    • being型の人が、好きなことを見つける方法
      • 他の人からは上手だと言われるもの
      • 普段の仕事でまったくストレスを感じないこと
      • 自分にラベルを付けて差別化する

最後に

  • 転職を阻害するのは見栄か恐怖
  • 選択が失敗かどうかは、あくまで事後的にしかわからない
    • 失敗につながる唯一の条件は覚悟を決められないこと
  • 転職が当たり前になれば、個人はより自由になり、会社もよくなる

書評・感想

自分がすでに3回転職していることや自社で採用経験があるため、正直、知っていることも多かったです。

Amazonのレビューを見ると、非常に良かったので、それだけやはり情報が流通していないということはあるのかもしれません

非常に共感したのは、

  • 女性のキャリアにおける専門性の大切さ、
  • 業界選びの重要性、
  • 転職エージェントの注意、
  • beingの話

あたりです。

女性のキャリアに関しては、非常に優秀な人が出産後の就職で苦労しているのをよく見ますし、業界選びも詰んでいるところに行く人が未だに結構多いなと。

また、転職が増えた方がいいということもおおむね同意です。

ただ、アプローチとして個人の意識改革はなかなか難しそうに思っています。

それは、最近になっても転職率があまり増えていなく、新卒でも終身雇用を望む声は根強いので意外と変わらなそうだなと思っています。

気になったこととしては、基本的に若い人向けなのかもしれませんが、転職での大きな論点となる年齢や転職回数が含まれていないことと、著者がbeingの人じゃないので、beingのところの掘り下げが浅いことでしょうか。

あくまで、市場価値(マーケットバリュー)に注目して、ビジネス(マーケット)視点とコンサルティング的なフレームワークのアプローチなので、この情報だけで実際の転職先を選ぶのはなかなか難しそうだなと思います。

ただ、キャリアの個人差が大きすぎるので、好き・嫌いは個人で判断してもらって、そのときに視点の1つとしてマーケット中心で考えるのはありだと思います。

興味深いのは、いいベンチャーの選び方や未来の仕事については著者の志向が明確に出てる気がしました。

それでもこういう本が増えていくのはいいですね。ベストセラーになるくらいなので、みんな意外と興味はあるんですね。

買いたい方はこちらからどうぞ。

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

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