営業トークって興味がない商品を延々と聞かされるやつ?
それはよくない営業トークだね。いい営業トークはお互いにメリットがあるよ
営業はあまりノウハウが体系的に説明されていません。
営業がうまくいかないと、なんとなく営業トークや話し方を変えなくてはいけないと思うかもしれません。
実際は、ほかにもたくさんの可能性がありますが、営業トークも要素の1つです。
何も考えないと、センス頼りになるので、いつまでも上達しないリスクがあります。
自分の場合には、営業として最初はまったく成果が出ない状況から改善しました。
この経験を踏まえながら、営業トークをどう考えて、どう改善していけばいいのかを見ていきます。
目次
営業トークでよくある3つの勘違い
1.営業トークは要素の1つに過ぎない
営業で成果を出すための要素はたくさんあります。
営業相手や自分の商品次第で難易度は大きく変わります。
営業トークは重要な要素なので、ここで人によって差がつくのは事実です。
ただ、そもそもの営業先や商品に問題がある場合には、カバーできる範囲に限界があります。
取引先との信頼関係がある場合とない場合では営業のハードルも変わります。
単純に、営業ができない=営業トークが悪いというわけではないことを注意しましょう。
もちろん、まったく同じことをしていてもっと成績がいい人がいる場合には改善の余地があります。
2.何を話すかが重要
営業に不慣れだと、自分が伝えたいことを伝えることに集中してしまいがちです。
覚えたセールストークだったり、商品の特徴や魅力だったりを話す例は多いです。
自分の話したいことばかりを一方的に話したり、相手の反応をあまり考慮せずにコミュニケーションしたりするのは、あるあるです。
人形を相手に話すわけではないので、双方向的なコミュニケーションが大事です。
3.万人向けのパターンがある
セールストークが相手によってほとんど変わらない人がいます。
商品が同じであれば、説明する内容は共通する部分もありますが、人によって魅力に思う部分は違います。
顧客を理解して、相手に合わせたコミュニケーションを取れないと、うまくいく可能性が下がります。
誰に何をどう伝えるかが営業の基本です。
営業トークの3つのポイント
1.顧客を知る
相手を知ることは営業トークとは関係がないように思うかもしれません。
顧客によって抱えている課題や問題意識は違います。
顧客は商品やサービスによって何らかの課題を解決したいと思っているので、相手に合わせて語る必要があります。
たとえば、同じウェブサイトを作りたい人でも、
- サイトをブランディングとして活用したい
- メディアとして集客したい
- サイト内で自社商品を売りたい
などの多様なニーズがあります。
顧客と話しながら相手の問題意識がわかれば、営業トークも変わります。
もし、こちらがお手伝いできそうなことがなければ、ほかの顧客を優先すれば大丈夫です。
2.相手にとっての魅力を感じてもらう
顧客のことがわかってからは、相手にとっての魅力を伝える必要があります。
具体的にどんなメリットがあるかですね。顧客にとってのベネフィットと呼んだりもします。
上の例だと、このようなものでしょうか。
- サイトがあることで、会社に対する安心感が増す
- サイトで、自社商品の紹介ができる
- 自社メディアから見込み顧客を獲得できる
相手が気づいていないものもあるかもしれません。
いろいろなパターンを用意しておくと、幅広い人に対応ができるのでいいでしょう。
3.説得力を持たせる
実際に、相手に何らかの行動を起こしてもらうのは難しいです。
あなたのトークに説得力を持たせるために一般的には、第三者評価、成功事例、権威性などを使います。
たとえば、このようなものです。
- △△人が使っています
- 〇〇という会社が導入して売上を上げました
- 大手企業の✕✕という会社も活用しています
- 独自技術で特許も取得済みです
- (洗剤などで)ほら、こんなに汚れが落ちます
BtoBの営業のときには、よく事例を使いますね。導入事例や成功事例は必須のコンテンツです。
とくに、短時間で信用を獲得するにはこうした要素を使います。
信頼関係も重要
優秀な営業担当は、信頼関係を構築するのが上手です。
- さまざまな事例を紹介する
- 直接的には商品に関係のない有益な情報を提供する
- 自分も使っていますが、いいですと感想を伝える
- どんな質問に対して、的確に答える
- 早めに返事を返す
などして「この人は信頼ができる人」だと思ってもらいます。
このレベルになると、営業担当としては1つの上のレベルだといえるでしょう。
営業トークを改善する3つのコツ
1.最初は行動量が重要
最高の方法を見つけてから実行するよりも、実行してからの改善の方が効率がいいです。
最初にベストな方法を追求しても難しいです。
最高のトークスクリプトを作ってそのとおりに話せばうまくいくというものではありません。
コミュニケーションがあるので、質問を受けたり、相手が想定外の反応をしたりということも学習しましょう。
話し方は場数で変わる
話し方の改善は、圧倒的に場数が大事です。
大半の場合には、回数が足りないので何回もやれば、うまくなります。
最初からできるようなセンスのいい人もいますが、そうした人は今まで生きてくる中で自然と身につけただけなので、気にする必要はないです。
2.徹底的にパクる(TTP)
行動量を増やしたら、今度はうまくいっている人の真似をしましょう。
社内で結果を出している人のノウハウを徹底的に活用します。
ストレートにランチに誘ったり、一緒に同行してもらったり、アプローチの方法はいろいろあります。
経験上、よほど殺伐とた職場でない限りは大丈夫です。基本的に営業の人はオープンなので。
独自性は後から考えましょう。
まずは、他人の方法を真似て、どんどん試しましょう。
他人のノウハウを取り入れながら、いろいろと試すと、学習が加速します。
3.自分なりの方法を確立する
真似をしたあとは、自立するタイミングです。
やってみて、うまくいくもの・いかないもの、しっくりくるもの・こないものがあるかと思います。
いいものだけを残して、発展させましょう。
この段階まで来ると、独自性を追求することになります。
といっても奇抜な方法を取る必要はありません。
粛々と自分なりのスタイルを確立して、相手によって適切な対応をしていきましょう。
そこからの営業としての付加価値は、マネジメントをしたり、外部への発信力を高めたり、後輩の育成をしたりといろいろあります。
自分なりの営業を追求していきましょう。
自分の場合
一例ですが、自分の場合には圧倒的に事例を集めていました。
集めた事例のタイプは2つあります。
- 営業の成功事例
- 顧客の成功事例
営業の成功事例と顧客の成功事例は違います。
たとえば、成果が出る可能性が高いものでも実施されないことはあります。
理由はいくらでもありますが、以下のようなものです。
- 担当が新しいことをしたくない
- 大手企業で、動きが遅い
- 予算的に厳しい
- 担当が営業嫌い
人はそんな合理的ではないですし、会社もその会社ごとの事情があります。
顧客の成功事例を集めるのも大事ですが、実際に営業がうまくいった事例も知る必要があります。
とくに、経験が浅いうちは社内決裁の流れやハードルになりやすいことがわからないので必須です。
ほかの人も多少はやりますが、違う部署の人も聞きに行く、自分でも調べるといったことを徹底していたので、結果が出るようになりました。
最初は100人以上の同期の中でも、下位10名に入るくらいでしたが、その後は上位10名に入るくらいまではよくなりました。
苦手だと思う人ほど、センスに頼らない方法を模索するのがいいと思います。
さらに知っておきたいこと
ここでは、営業トークについて見てきました。
営業は考えすぎずに行動量を増やすのも大事ですが、学習をしないとセンス頼りになってしまいます。
実践を通して学習できると強いです。
ほかにも営業職のキャリアに関して書いています。こちらもあわせてどうぞ。