契約社員ってメリットもあるよね?
正直、デメリットの方が大きいのが現状だと思う
個人的には、キャリアはあくまで個人の自由だと思っています。
ただ、安易に契約社員になるというのは、本当に避けたほうがいいです。
一番の理由は、あなたの人生の選択肢が狭まるからです。
すべてを理解したうえでの選択は自由ですが、正社員との違いを認識していない人はぜひ一度考えてみてください。
目次
契約社員の4つのメリット
もちろん、契約社員にもメリットもはあるので、先にそちらを見ていきます。
- 採用ハードルが低い
- 契約の柔軟性が高い
- 予定が調整しやすい
- 仕事のレベルは高くない
1.採用ハードルが低い
契約社員になるのはハードルが低いです。
企業からすると、有期契約で給料も正社員ほど高くないので、リスクが抑えられています。
正社員ほど慎重に採用をする必要がないため、採用はされやすいです。
実際、正社員を目指していた人妥協をして、契約社員になることもあります。
とくに、貯金が十分にない人はできる限り、早く採用されたいという思いもあるので当然です。
2.契約の柔軟性が高い
有期の契約なのでよくいえば、会社との結びつきが弱いです。
会社との契約次第ですが、副業OKだったり、他の仕事と掛け持ちをしたりしやすいこともあります。
原則として働き続ける正社員と比較すると、期限が決まっているので、契約意識が強くなります。
正社員はフルタイムが多いですが、契約社員は週3勤務や時短勤務などのバリエーションもあります。
3.予定が調整しやすい
契約社員は残業や休日出勤などの対応が求められることが少ないです。
会社に左右されにくいため、自分の予定が調整しやすく、仕事以外の時間も確保しやすいです。
4.仕事のレベルが高くない
良くも悪くも仕事の難易度がそこまで高くないため、働きやすいという人もいます。
実際に正社員として働いてみたところ、仕事についていけず、契約社員として別の会社で転職する人もいました。
契約社員の3つのデメリット
1.給料・待遇がよくない
働くのは、お金のためだけではないのは確かですが、多くの人にとって重要な要素かと思います。
正規雇用と非正規雇用では格段に給料が違います。
平均で見ると300万円もの差があります。
- 正規社員の平均給与は約487万円
- 非正規社員の平均給与は約172万円
全体 平均給与 |
正規雇用 平均給与 |
非正規雇用 平均給与 |
|
男性 | 5,211 | 5,397 | 2,278 |
女性 | 2,797 | 3,733 | 1,481 |
全体 | 4,126 | 4,869 | 1,721 |
若いうちはあまり気にならないかもしれませんが、非常に大きな差です。
20代のときにはわからなかった人も30代・40代になるとこの重大さに気づきます。
2.正社員と社会的な立場が違う
「正規雇用と非正規雇用はあくまでも働き方の違い」と説明されることもありますが、多くの人はこれが間違いだと知っていると思います。
実態として、どんな立派な仕事をしていても契約社員という肩書きを気にする人はいます。
これは単純な収入面だけでなく、その人の向上心や世間体などとも結びついています。
結婚で気にする人も多い
顕著に反応として現れるのは結婚のときです。
- 結婚をしようとしている彼氏が契約社員で…
- 娘の結婚相手が派遣社員で…
といった話題は非常によくあります。
本質的に契約社員・派遣社員はその人の魅力とは関係ありませんが、「そんな人は大丈夫なのか」というニュアンスがあります。
3.キャリア形成が難しくなる
契約社員はキャリア形成が難しくなりがちです。
いくつか理由を列挙します。
- 立場が期間限定でしか保障されていない
- 業務の内容や責任範囲が限定的で、スキルや実績が身につきにくい
- 契約社員の職歴は評価されにくい
要は、立場が保障されていないので、継続的に実績・スキル・経験を獲得しなくてはいけないのに、それが難しいということです。
若いうちはポテンシャルが評価されるので、実はあまり問題になりません。
ただ、年齢が上がるにつれて、ごまかしが効かなくなります。
ずるずると働いて結婚を考える段階で正社員になろうとする人もいますが、選択肢が限られます。
多くの人は手遅れになってからそれに気がつくのが、恐ろしいところです。
なぜ正社員がいいのか?
ここまでメリット・デメリットを紹介しました。
一見、一長一短があるようで、「契約社員も選択肢としてありなのでは」と思っている人もいるかもしれません。
まったくもって違います。
契約社員のメリットは正社員で可能
たとえば、契約社員のメリットは「採用ハードルが低いこと」以外はすべて正社員でも可能です。
- 契約の柔軟性が高い
⇒ むしろ正社員の方がいつでも2週間の予告をもって退職できるので、柔軟性が高い。副業OKの会社も増えている
- 予定が調整しやすい
⇒ 正社員でも定時帰りは可能。能力が認められれば、時短勤務やリモート勤務が可能な会社もあり。
- 仕事のレベルは高くない
⇒ 正社員でも重い責任や難しい業務がない仕事はたくさんある。
契約社員である必要性はありません。
採用ハードルさえ超えてしまえば問題ないわけです。
契約社員のデメリットが大きすぎる
給料の問題1つをとっても非常にデメリットが大きいです。
以下のものは人生でお金がかかる意思決定の一例です。
- 家を買う
- 車を買う
- 海外に住む
- 結婚する
- 子供を育てる
どれも非常によく話題になるものかと思います。
こうした選択をしないのは、あくまで個人の自由だと思いますが、選択ができないとなると問題は別です。
20代のうちであれば、修正もしやすいですが、年齢が上がって気づいてもすぐに修正は難しいです。
20代のときにかかる労力が10だとすると、30代以降で同じことをしようとすると100かかります。
こうした背景から、契約社員を選ぶときには慎重に考えてほしいと思っています。
契約社員になってもいい人
もちろん、すべての場合で契約社員を避けるべきだとは思いません。
メリット・デメリットを理解したうえで、選択をするのであればいいでしょう。
契約社員になってもいい典型的なパターン
また、以下の2つのパターンは典型例です。
- 30代で職歴なし、ブランクが5年といった経歴にハンデがある人
- 週3勤務、時短勤務、勤務地などの制約が厳しい人
経歴にハンデがあるパターン
本当に職歴がないまま、年齢が上がると、いきなり正社員は厳しい場合があります。
正確には可能なのですが、給料や労働環境に問題が起きやすく、不人気な職種に限定されてしまいます。
完全なポテンシャルで転職できるのは20代までです。
こうした人は少しでも早く経験を身につけることが大事なので、まずは契約社員で働くのはありです。
ハードルが高い転職に関しては、年齢別にまとめています。
興味がある方はこちらもどうぞ。
制約が厳しい人
制約が厳しい人の場合には、契約社員の働き方が有効な場合もあります。
典型的なのは、出産後の女性や介護で勤務地が限定されるような場合です。
理想的には正社員として働きつつ、その会社内で融通が効く働き方に変えてもらうことです。
ただ、なかなかうまくいかないことも多いでしょう。
制約が厳しい人は契約社員の選択肢もありです。
求人の探し方
リクナビNEXTのような求人の多い転職サイトを利用するのが一般的です。
ワーキングマザーの場合には、女性に配慮した求人を扱う、以下のようなサイトも有効です。
正社員になる方法
それ以外のパターンの人はとりあえず正社員を狙いましょう。
採用されやすいという理由で安易に契約社員を選択すると、後から修正が難しいです。
このときに肝になるのが、求人の探し方です。
求人探しが大事
よくあるのが、最初は正社員を目指していたものの、書類や面接での不合格が続いて、契約社員で妥協してしまうパターンです。
やる気があるうちに、数ある求人の中から受かりやすそうなものを受けると、内定がもらいやすいです。
ただ、どういった仕事で正社員になりやすいかを把握するのはなかなか難しいです。
あなたの年齢や経歴次第で、内定の出やすい求人は大きく異なるからです。
プロに相談する
そこで、プロに相談するのがポイントです。
せいぜい数回しか転職を経験していない自分で考えるより、毎日求職者をサポートしているプロに聞くほうが成功確率が上がります。
20代の人であれば、適切な求人を選べば正社員にはなりやすいですし、30代以降の場合にはむしろ経験を活かせる仕事を探す必要があります。
相談は無料でリスクはありませんし、その割にはメリットが非常に大きいです。
早めに転職エージェントに相談して、彼らのアドバイスを得るようにしましょう。
彼らはあなたの転職が成功しないと売上にならないので、サポートも期待できます。
また、大手であれば、希望と異なる求人が紹介されにくく、安心して相談できます。
総合型でのおすすめは以下の3社です。
- 求人数が多く、サポートにも強い:doda
- 業界最大級の転職エージェント:リクルートエージェント
- 未経験、経歴に自信がない人もサポート:ワークポート
20代で職歴がないというレベルの人は専門のサービスを利用しましょう。
フリーターのみ、ブランクが長い人でも正社員として働けるようなサービスがあります。
急ぎではないという人は、転職サイトを活用しましょう。
登録をしておくと、会社からのスカウトも来るので、自分がどういう会社に求められているかもわかります。
- 転職者のほとんどが利用する:リクナビNEXT
- 質問に答えて市場価値のわかる:MIIDAS(ミーダス)
さらに知っておきたいこと
ここでは、契約社員のメリット・デメリットについて見てきました。
なるべく正社員というのは、あくまで個人的な考えなので、選択は自由です。
ただ、メリット・デメリットだけは正しく把握しておきましょう。
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