契約社員から正社員になるのって難しいの?
正直、会社や経歴によっても違うかな
契約社員と正社員では、業務内容や待遇など多くのものが違います。
契約社員も働き方の1つですが、正社員になりたいと思ったときに、どの程度難しいのでしょうか?
いずれは正社員にと考えている人は、どのような準備をするといいのでしょうか。
ここでは、契約社員から正社員になるパターンについて、紹介していきます。
目次
正社員になるメリットは?
契約社員と正社員の働き方で比較すると、正社員の方がはるかにメリットが大きいです。
とくにメリットとして大きいものは以下の3つです。
- 給料が高い
- 雇用の安定度が高い
- キャリアの選択肢がより多い
給料が高く、解雇されるリスクが非常に低いという点で、正社員という立場は非常に恵まれています。
さらに、正社員の場合には契約社員以上に、研修や育成制度があったり、仕事を通して、高いスキル・経験・実績を獲得しやすくなったりしています。
このことから、転職をしたり、スキルを活かして副業をしたり、独立をしたりなど選択肢の幅が広くなります。
こうした背景から個人的には正社員になることを強くおすすめしています。
契約社員から正社員になる方法は2つ
正社員になる方法は大きく分けて2つだけです。
- 今の会社で、正社員になる(正社員登用)
- 他の会社で、正社員になる(転職)
どちらのほうが、簡単かはあなたのいる会社やあなたの経歴によっても違います。
それぞれのポイントや注意点を含めて説明していきます。
今の会社で正社員登用を狙う
正社員登用の運用に関しては、会社によって本当に運用が異なります。
与えられた仕事で結果を出せば、徐々に業務範囲が広がり、正社員になれる会社もあります。
一方で、能力や仕事ぶりではどうにもならない会社もあります。
全体では一定数が正社員になっている
東京都産業労働局による契約社員に関する実態調査で、正社員への転換に関する項目があります。
あくまで、東京都内の常用従業者規模30人以上の3,000事業所が対象ですが、以下のような結果が出ています。
- 契約社員から正社員への転換制度がある(61.1% 昨年比+2.9pt)
- 過去3年間で契約社員の正社員への転換実績がある(54.6% 昨年比3.7pt)
これを見る限りは、実績ベースでも正社員への転換の道がある会社は一定数あるといえます。
正社員になる難易度を知る
まず、最初に押さえるべきなのは、「正社員になれる可能性はあるのか」、「どの程度難しいのか」ということです。
具体的な確認方法は、上司や人事などに以下のようなことを聞いてみましょう。
- 実際に過去に何人が正社員になったか?
- ここ1年以内に契約社員から正社員になった割合は?
- 正社員になるための具体的な基準はあるのか?
もし過去に実績がほとんどなかったり、明確な基準がない場合には難しい可能性が高いです。
明確な基準がなければ、いつまでも先延ばしにされてしまう可能性もあります。
このようなケースでは、早めに別の正社員の仕事を探すほうが可能性が高いでしょう。
そもそも難しいこともある
知っておきたいのは、会社によっては制度があまりないことも珍しくないことです。
いくつか理由がありますが、おもな理由は以下のものです。
- 正社員登用の制度をちゃんと運用するのは大変
- 正社員にすると、会社側の負担が増える
- そもそも契約社員と正社員の業務内容が違う
会社側も正社員ではなく、契約社員を雇うということは、なんらかの理由があるわけです。
正社員になるということは、これを覆すだけの何かが必要になります。
正社員に実際になった例
自分がベンチャー企業でマネジメントをしていたときに、2人ほど契約社員から正社員になりました。
というよりもこの2人はもともと、アルバイトでした。
- Aさん:アルバイト⇒契約社員⇒社員⇒リーダー⇒転職
- Bさん:アルバイト⇒契約社員⇒社員⇒リーダー⇒マネージャー⇒部長
2人とも1年以内にアルバイトから正社員になり、Bさんに至っては部長になりました。
明確に立場によって業務範囲を分けていたので、レベルが上がったら昇進という形の運用でした。
これは自分がいた会社がベンチャー企業で、運用が非常に柔軟だったことも大きいです。
ただ、ベンチャーだからいい加減ということもありえますし、大企業だと基準が厳しいところもあると思います。
このようなイメージが湧くのであれば、会社内で正社員を狙うのもありです。
無期雇用の契約社員と正社員は同じとは限らない
労働契約法が改正されて、「契約社員として同じ企業で5年以上働いている人は、希望すれば無期雇用に変更できる」ようになりました。
契約社員は基本的には有期雇用の人を指すので、無期雇用というと正社員というイメージがあります。
注意が必要なのは、この無期雇用の社員が正社員とは限らないということです。
たとえば、正社員より業務が限られていて、待遇も異なるような無期雇用ということもあります。
正社員と同じ業務であればいいですが、業務内容が違うのに同じ待遇を受けられるとは限らないということです。
この部分も会社によって異なるので、しっかりチェックしましょう。
転職して正社員になるには?
社内での正社員が難しそうであれば、転職も選択肢の1つとなります。
正社員になるのは難しいと思っている人もいますが、業界や職種、あなたの経歴によってはそこまで難しくない可能性もあります。
若手・人手不足の産業では正社員になりやすい
正規雇用へ転換した方の特徴と影響という資料の中で、若者や運輸や建設、情報通信などの人手不足の産業で正社員になりやすいと主張されています。
あくまで正規雇用へ転換した人のデータですが、実態とも近いものです。
40代以降も可能性があり
転職においては年齢が重要な要素の1つです。
35歳を超えると、さらに一段階難しくなりますが、40代以降であっても正社員の可能性は十分にあります。
そこでは、職種や業界の選び方がポイントとなります。
別記事にまとめていますので、こちらもぜひ検討してみてください。
転職エージェントを活用する
正社員転職を狙うときには、転職エージェントの活用しましょう。
あなたの年齢や経歴次第で、どういった会社の正社員求人が狙いやすいかは大きく異なります。
20代の人であれば、適切な求人を選べば正社員にはなりやすいですし、30代以降の場合にはむしろ経験を活かす必要があります。
こうしたものを客観的に判断するのは難しいです。
早めに転職エージェントに相談して、彼らのアドバイスを得るようにしましょう。
とくに大手であれば、希望と異なる求人が紹介されにくく、安心して相談できます。
おすすめは国内でも圧倒的な求人数を誇る以下の2社です。
- 求人数が多く、サポートにも強い:doda
- 業界最大級の転職エージェント:リクルートエージェント
転職サイトも活用
選択肢は広い方がいいので、転職サイトも活用するようにしましょう。
今すぐに転職しない場合でも登録しておくと、企業からスカウトが来ます。
定番はリクナビNEXTですが、登録するだけで自分の市場価値がわかるMIIDASもおすすめです。。
- 転職者のほとんどが活用する:リクナビNEXT
- 自分の市場価値がわかり、スカウトも来る:MIIDAS(ミイダス)
さらに知っておきたいこと
ここでは、契約社員から正社員になる方法について見てきました。
十分に可能性があることがわかったかと思いますが、なかなか苦労する人が多いのも事実です。
なるべく早めに、成功確率の早い方法で行動をするのが大事です。
ほかにもキャリアや転職に関するコンテンツがあります。こちらも合わせてどうぞ。