SEO初心者の人ほどたくさんのツール、高度なツールを使いこなさなくてはいけないと思いがちです。
自分も最初の方は日本語、英語のものを含めて多くのツールを試しましたが、単純に高かったり、高度すぎて使いにくかったり、結局は基本的なツールに落ち着きました。
SEO対策には、たくさんのツールは必要ありません。基礎的なツールを使いこなす方がよっぽど重要です。
ここでは、自分が複数のメディアを運営してきた中で使い続けているツールを厳選してご紹介します。
ここでご紹介するツールはすべて無料でも使えますが、自分の場合にはGoogle AdsとGRCについては、価値が非常に高いので、お金を払っています。
両方合わせても年に2万円になるかならないか程度ですので、どんな方でも真似しやすいかと思います。では、いきましょう。
キーワードチェックツール
SEOはキーワードに始まり、キーワードに終わります。間違ったキーワードを選ぶと、そこで試合終了です。
キーワードの選び方がSEOの成功のかなりの部分を占めるのではないでしょうか。
1.Keyword Tool
いわゆるサジェストキーワードのツールです。以下のようにGoogleで検索したときに出てくる候補をサジェスト(提案)キーワードといいます。
このキーワードを一括で取得できる便利なツールです。
関連するキーワードを調べるときに助けてくれるツールです。ツールはたくさんありますし、キーワードが取得できれば、どんなツールでもいいのですが、自分はこのツールを使っています。
デザインがシンプルで、一括でコピーできるのが気に入って使っています。
参考:Keyword Tool
上の例では、キャリアという大きめのワードを入れています。このような大きなワードで取得した後に、キーワードプランナーに入れて検索数を調べて、対策を考えていきます。
2.キーワードプランナー
SEOに携わる人にとって、もっとも有名なツールの1つです。キーワードの検索数を調べることができます。
先ほどのキャリアの例だと、こんな感じになります。広告出稿をしないと具体的な検索数が見れなくなったので、数百円分は出稿して具体的な数字を見れるようにしましょう。
検索数がないキーワードの対策をするのは、魚のいない釣り堀で、釣りを続けるくらい不毛です。
ここさえ間違えなければ、コンテンツを増やすにつれて、アクセスは上がっていきます。絶対に妥協してはダメです。
競合分析
キーワードを選定するにあたって、さまざまなキーワードで検索をします。
「あれ、またこのサイト」というのが頻出します。あなたの競合になるサイトです。
サイトに行って、コンテンツを読んだり、検索してキーワードの順位を調べたりもできますが、客観的なデータはなかなか取得しづらいです。
外部から競合について調べられることは限られています。そんな競合分析の助けになるツールを2つ紹介します。
どちらもChromeのアドオンがあるので、ぜひ入れておきましょう。
3.Similar Web
Similar Webは大枠のアクセス数や、流入経路(直接、リンク、検索、SNS)ごとの割合や流入の多いキーワードがわかります。
数字はだいたいですが、他社と比較するときには参考になります。ここでのアクセス数や検索流入の多さ、どのようなキーワードで来ているかでなんとなく競合の強さを測ります。
Webサイトもありますが、Chromeのブラウザを使っている場合には、アドオンが非常に便利です。
ワンクリックで、遷移なく情報が取得できるので、自分の場合には少しでも気になるサイトがあったらチェックしています。
試しに、「キャリア」という検索ワードで一番上に表示されるマンパワーグループのページを見ています。
人材紹介と人材派遣の事業を行っている会社のようです。
この数字だけを見ると難しいかもしれませんが、ほかのサイトも比較していくとさらに多くの情報がわかります。
たとえば、ほかのサイトを見たうえで、このデータを見てわかることをまとめると、このようになります。
- Visitは30万程度で多いものの、非常に多いわけではない
- 検索流入と直接流入が多い。検索流入が65%というのは検索中心ではあるが、検索依存ではない
- 退職届、退職願の書き方といった直接的なワードよりも一歩遠いワードでアクセスを集めている
このように、悪くはないものの、リクナビやマイナビといった大手に比べると、差がついていることがわかります。
4.MozのLink Explorer
MozというさまざまなSEOツールを提供している会社があり、そこが提供しているツールの1つです。
もともとOpen Site Explorerという名前でしたが、変わってLink Explorerとなりました。
無料会員は限界がありますが、それでも便利です。外部ドメインからのリンク数やドメインの権威性(要は強さ)、個別ページの権威性などが見れます。
同じくマンパワーグループで調べてみます。
これによると、1,500程度の外部ドメインからのリンクがあり、56,000近くの内部リンクがあるようです。
自分はどれくらい競合のドメインが強いかを調べるときに使います。
これもアドオンがあります。ドメインの強さ、ページの強さはアドオンでわかるので、これも便利です。
アドオンを有効化して検索すると、こんな感じで表示されます。(無料です)要は検索数の多いワードで、競合の数字が小さいのを見つけたらチャンスの可能性があります。
超便利なんですが、あまり知名度がなく、紹介されていなくて残念です。
検索順位のチェックツール
キーワードに沿って書き終わった後は、ちゃんと結果を計測しましょう。
検索順位が上がるまでに、サイト全体で最低3ヶ月はかかりますし、ページごとの評価も2,3ヶ月定まらないことが多いです。
5.SEOチェキ
どうしても無料でキーワード順位をチェックしたいという方はこちらがおすすめです。
3キーワードずつですが、順位を調べられます。
無料で使えていいのですが、結果は自分でどこかで管理する必要があります。本格的にやるのであれば、下で紹介するGRCを使ったほうがいいでしょう。
SEOチェキは複数機能があるので、別記事でも使い方を紹介しています。よろしければこちらもどうぞ。
6.GRC
GRCは自分が唯一、年間1万円以上を払い続けているSEO関連のツールです。検索順位をチェックするためのツールで、無料でも使えます。
機能としては、シンプルで登録したキーワードでのサイトの順位を記録し続けるだけのものです。
キーワードごとにグルーピングをしたり、検索回数を登録できたりする機能はありますが、あまり高度なものはありませんが、これがベストです。
- 順位が上がるとテンションが上がり、継続する意欲になる
- 無料ツールは最低限のことすらできない(保存、一気に順位チェック、ワードごとに継続チェック)
- 無料ツールは問題が起きがちで、問題があるたびに移行するとデータが一貫しない
- 有料ツールはGRC以外は非常に高く、数倍の値段がする(月に1万円とかはざら)
- Search ConsoleやAnalyticsは検索キーワード単位での分析にはあまり向かない
- 機能はシンプルだが、同時に手間が最低限で済む
自分の場合にはこんな感じの画面を毎日チェックしています。
Google Analyticsで全体を見て、Search ConsoleでSEOを見て、GRCで個別ワードの上げ下げを見ます。
キーワードの順位が下がったときに、上位表示されているサイトを見たりもします。
こうした毎日の積み重ねでSEO感覚を磨いていくのが重要だと思うので、これだけは使ってほしいです。
選び方は、キーワード数が基本です。最低料金のものが500ワードまでなので、おすすめは
- 5,000ワードまでのスタンダード(9,720円)か
- 50,000ワードまでのエキスパート(14,580円)です
自分は足りなくなるのが嫌なので、エキスパートにしましたが、現在2,000ワード弱入れています。
こまかいワードを入れたい方はエキスパート、大きめのワードに絞る方はスタンダードで十分かと思います。
アクセス解析・診断ツール
アクセス解析もいろいろなものがあります。ただ、個人的には新しいツールの使い方を覚えるよりもSearch ConsoleとGoogle Analytics(とGRC)だけを押さえればいいでしょう。
便利なツールはたくさんあると思いますが、会社でどうしても使わなくてはいけない場合を除くと、今後も使われるGoogle関係のツールを習得しておくのがいいです。
7.Google Analytics
説明不要かと思いますが、Googleの提供する無料のツールです。設定さえすれば、ほとんどなんでもできます。
残念なのは高機能すぎて、使いこなしている人をあまり見ないということでしょうか。一般的には、このような要素をチェックします。
- アクセス数を見る
- 時系列でアクセスをチェックする
- 流入経路別のアクセスを見る
- デバイスごとのアクセス数を見る
- ページごとのアクセス数を見る
- アクセスの質を見る
- 滞在時間を見る
- セッションあたりのPVを見る
- アクセスしている年齢や性別を見る
- 成果を見る(設定した場合)
SEOの場合には、全体のアクセスを見ながら、SEO経由のアクセスを見ることでしょうか。なによりも重要なのは、あまり頻繁に見すぎないことかもしれません。
とくに、自分はメディアを立ち上げた初期の2~3ヶ月程度はあまりこうした数字は見ないようにします。
都合よく上がっている検索キーワードを見るほうがモチベーションにつながります。
8.Search Console
SEOを勉強したことのある方ならみんなわかるかと思います。
SEOの最重要ツールといってもいいでしょう。今はAnalyticsと連携できるので、Analyticsでも見れますが、さまざまなオリジナルの機能があります。
- ざっと全体の数字を見る
- 表示回数やクリック数は上がっているか
- 個別ページを見る
- どのページで増えているか、下がっている
- それはなぜか
- そのページではどんなキーワードから流入しているか
- どのページで増えているか、下がっている
- 外部リンクはあるか、増えているか
- サイトがクロールされているか
- コンテンツがインデックスされているか
- (ページを更新したとき)Fetch as Googleの対応をする
- サイトマップを送信しておく
自分の場合にはこんな感じで、毎日ざっくりと目を通します。キーワード軸で見るときにはGRCを使いますが、ページ軸で見るときにはSearch Consoleで見ます。
これもポイントはあまり細かく見すぎないことでしょうか。
ほかにも使えるツールたち
万人向けのものはこんなところですが、条件に応じて便利だと思えるサービスを列挙しておきます。
- Yahoo知恵袋
- ユーザーニーズを考えるのに使えます。とくに、コンプレックスや不安に関してはここを見るといいです。
- 発言小町
- Yahoo知恵袋同様ですが、女性中心でまたちょっと違う属性の人達がいます。
- コピペリン
- 有料のコピペチェックツールです。クラウドソーシングでコンテンツを外注するときには必須です。外注してもなにか問題があるとメディア運営者が責任を負うケースがあるので気をつけましょう。
- Twitter
- アクセス集めだけではなく、SEOの情報収集にも使えます。
- 参考:SEOのニュース・最新情報をフォロー!辻・鈴木氏など有名人5選
さらに知っておきたいSEOのこと
どんなツールもSEOの知識がなければ、うまく活用することはできません。
SEOに関して2日をかけて書いた、2万字以上の記事があります。これだけ読めば、SEOの基礎はばっちりですので、あわせてご覧ください。
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