世の中には、仕事を辞める前に転職先を探すタイプと辞めてから探すタイプがいます。
僕は後者ですが、周りを見ている限り、珍しいタイプだと思います。
退職する人がいると「次どうするんですか?」と聞くのは自然ですが、ほとんど次が決まっています。
基本的には在職中に転職活動をしておくことを強くお勧めしています。
それは端的にいうと、辞めてからの転職はリスクが大きい割にはたいしたリターンがないからです。
あなたが特別な事情がない限りは、先に転職先を探しておく方が楽です。
ここでは、実体験を踏まえて辞めてから転職する場合と在職中に転職するメリット・デメリットを見ていきます。
目次
辞めてから転職する
メリット
- 会社からいい条件がもらえることもある
- 開放的な気分になる
- スケジュールを好きにできる
- 失業手当や再就職手当がもらえる
やってみてわかったことですが、実はメリットはそこまで多くはありません。
自分都合の長期休暇があるようなイメージです。
会社からいい条件
自分の場合には、大企業で転職すると伝えたときに、前に行きたかった部署へ異動させてもらえることがありました。
転職先がすでに決まっている場合には、柔軟な対応は難しいですが、このような場合にはプラスとなることがあります。
開放的な気分になる
気分の問題ですが、非常に開放的な気分になります。もうなにもないので、本当に自由です。
平日の昼にぶらぶらしていたり、スーツのサラリーマンを横目にサンダルで歩いていると自由を感じます。
スケジュールを好きにできる
スケジュールは本当に自由です。自分の場合にはだいたい海外旅行に行きます。
あなたが同じように旅行に行ったり、留学に行ったり、なにか勉強をしたりしたい場合にはありでしょう。
手当がもらえる
失業手当や再就職手当といった手当がもらえる可能性があります。
失業手当は、自己都合で退職した際にはもらえるまで3ヶ月かかるので、あまり機会はないかもしれませんが、再就職手当という手当があり、これはちゃんと手続きをしておけば比較的もらいやすいです。
金額的にも30万円前後もらえたりするので(もらっていた給料にもよります)、これも活用しましょう。
ハローワークで申請する必要があります。
別の記事でも詳細をご紹介しています。自分は1回目の転職では知らずに逃しましたが、2回目はしっかりもらいました。
デメリット
- 退職の交渉に手間がかかる
- 保険や年金の手続きがいる
- 数週間で生活には飽きる
- 生活が堕落する
- お金のことが頭をよぎる
- 会社の条件が甘くなる
- 長いと評価がマイナスになる
デメリットは意外とたくさんあります。こちらもそれぞれ見ていきます。
退職の交渉が難しい
退職されると自分の評価が下がったり、単純に業務的に困ったりという理由で退職を引き止められることもあります。
別部署への異動や給料の調整をオファーされることもあります。
自分の場合には、それで部署異動を受けたことがあるので、必ずしもネガティブではありませんが、退職に手間がかかる可能性はデメリットとしてあります。
自分の場合もそんなに急がなくてもということで、決まっている人に比べて、退職まで時間がかかったことがあります。
保険や年金の手続きがいる
保険や年金が社会保険から切り替わるので、その分の支払いが必要ということです。
普段は会社が社会保険の一部を負担し、健康保険や年金に関して天引きしていますが、自分で対応する必要があります。
僕は転職先が決まったにもかかわらず、国民健康保険の費用を払い続けており、後から返金してもらったことがあります。
意外と落とし穴がたくさんあります。
数週間で飽きる
かなり早い段階で飽きるということがあります。
休む前にはやることがたくさん思い浮かぶかもしれません。いざ、休んでみるとすぐに飽きます。
自分の休暇を振り返ってみてほしいのですが、会社で長い休暇ってだいたい1週間くらいありますよね。
そのときに、もうやることないなと思ったことありませんか。
そんな状態になります。だいたいの人が1~2ヶ月で飽きますし、半年持つ人はなかなかいないでしょう。
堕落する
驚くほど堕落します。在職中の転職活動はなんとか時間を見つけて必死にやるかもしれませんが、退職すると本当に暇です。
いつ動いてもいいですし、いつ動かなくても大丈夫です。よほど強い決意がない限り、だらだらとすごしてしまいます。
最初のうちはいいですが、長くなるともう普通の仕事には戻れない気さえします。
お金のことを考える
堕落したころに少しずつお金のことが頭に浮かびます。後、何ヶ月生きられるのか、仕事が見つかったらどうしようと思います。
実際に、そこまで長期化しないとしても、お金が減っていくだけというのは心配になるものです。
お金的にも気持ち的にも働きたいと思うようになります。
会社の条件が甘くなる
さて、これまで見てわかるように、飽きて、不安になって、働きたくなるので、どんどん会社の条件が甘くなっていきます。
自分も2ヶ月程度で、なんでもいいから早く働きたいという思いになりました。
そうなると、志望度がそこまで高くない企業の選考を受けたり、内定をもらった会社に入りたくなったりします。
離職が長いとネガティブに見られる
これは長期化したらという話ですが、3ヶ月程度であれば、そこまで気にされません。
半年を超えてくるくらいになると、離職期間が長くなっている理由について聞かれたり、ネガティブな評価をされたりします。
長くなると堕落するし、お金はなくなるし、働きたくなるし、評価が悪くなるしとなかなか踏んだり蹴ったりになります。
このような理由から万人には勧められないなと思っています。
在職中に転職する
比較するためにも、在職中の転職についても見ていきましょう。
在職中に転職活動するメリット
- 決めるまで粘ることができる
- 退職での無駄な交渉が省ける
- 面倒な手続きが不要
- お金の心配はいらない
決めるまで粘ることができる
在職中の転職で一番のメリットは常に転職しないという選択肢を持つことができることです。
転職が就活と違うのは時間制限がないことです。
それを存分に活かして、本当に行きたい企業が見つかったときだけ転職するというのは理想的でしょう。
退職での無駄な交渉が省ける
すでに転職先が決まっている場合には、強く止められたりはしないものです。
スケジュールも会社のルールを守っていれば、大幅に変わることもないでしょう。
面倒な手続きが不要
離職期間がなければ、自分で社会保険を払うような面倒なことがありません。
みなさん、あまり好きではないと思うので、メリットでしょう。
お金の心配はいらない
やはり離職中の活動と比べると収入源があることの安心感は非常に大きいです。
在職中に転職活動するデメリット
- 転職活動の時間やタイミング確保が大変
- 周りに気を使う
- ずるずると長期化する可能性あり
在職中の転職活動のデメリットですが、実はちょっと工夫ができれば、あまり決定的なものはないように思っています。
転職活動の時間やタイミング確保が大変
やはり時間の確保は鬼門です。
営業の人であれば往訪のついでなども可能ですが他の人は有給を使ったり、ランチの時間や仕事が終わった後の時間に面接したりと大変です。
必然的に受けられる会社も絞られるので、かなり厳選して受けていくことになります。
周りに気を使う
周りの人への気遣いも地味に大変です。
いきなりスーツで出社し始めたら怪しいですし、有給を急にとったりするようになるのもそうです。
だいたいの場合にはその人の行動で噂になりますが、転職する人に対する風当たりが強い会社もあるので、注意が必要でしょう。
ずるずると長期化する可能性あり
また、期限がないということは急がなくてもいいということにもなります。そうなると多くの人はやはりスローペースになります。
ずるずると何ヶ月も経っているということもありえます。
リスクはあまりないかもしれませんが、その間に成長が止まってしまってはもったいないですね。
さらに知っておきたいこと
以上、見てきたように圧倒的に辞めてから活動するデメリットが多いことがわかるでしょう。
僕はあまり縛られずに自由にすることが重要だったので、辞めてからという選択肢を取っていました。
これは、みんなに合うようなアプローチでは決してありません。
もしあなたがどうしても長期休暇がないとできないことがあるときだけ、辞めてからの転職活動をしましょう。
ちなみに、1,2ヶ月程度なら交渉や有給との調整次第で転職先が決まっていても可能かもしれません。
転職のプロに相談する
転職活動にあたっては、転職のプロである転職エージェントの人に協力してもらうのがおすすめです。
在職中でしたら厳選して企業の選考を受けることになるので、彼らに企業の紹介や選考アドバイスをしっかり受けて少ない応募でも内定をもらえるようにしましょう。
離職中の場合には、自分は人と話す機会が非常に減ったので、転職エージェントの人のサポートはどちらかというと精神的に助かりました。
メリットはこのようにたくさんあります。
- 転職の進め方のアドバイス、
- 条件に合った企業の紹介、
- 選考書類や面接のアドバイス
- メンタルサポート
相談は無料でできますし、転職の進め方のアドバイス、条件に合った企業の紹介など幅広く対応してくれます。
ぜひ登録しておきましょう。
転職エージェントの活用方法はこちらでもご説明しているので、あわせてどうぞ。
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