旅行メディアに失敗した僕の反省とスボラ旅がすごい理由の解説

最近、リリースされて話題になったズボラ旅がすごいと思った話です。

ズボラ旅は、LINEで出発地だけを選ぶだけで、おすすめの旅行先を選んでくれ、宿の予約などもやってくれるというズボラな人向けのサービスです。

予約のときに手数料をもらうという仕組みです。

自分も旅行に対して同じような問題意識があり、決めてから情報を調べられるところはたくさんあるものの、決める段階で参考にできるものがもっとあればよいのではないかと考え、以前メディアを立ち上げました。

ガイドブックの一歩手前で、そもそもどこに行くべきかを考えてもらうものです。

Tripadvisorの代わりに旅行を調べる場所にできればと進めて、英語で記事コンテンツを4,000ほど作りましたが、結果が出ずにストップしました。

ズボラ旅も最初はチャットに振り切る前は、ウェブサイト型だったようなので、着眼点は悪くなかったのでしょうか。

そういった経験もあり、旅行ビジネスはなかなかマネタイズが難しいなと思っていました。

予約領域は混みすぎている一方で、それ以外の領域は予約の市場規模を考えると信じられないほど儲かりません。難しい。

ズボラ旅が興味深いのは、予約以外はマネタイズがしにくいという課題と消費者の課題を同時にうまく解決していると思うからです。

まず、下の図が、その旅行ビジネスを一生懸命考えていたときに作ったものです。

見ていただくとわかりますが、誰もが知るようなサービスは予約を示す、真ん中のあたりに集中しています。

予約は儲かるので多くの会社が残っているものの、それ以外は実はなかなか厳しく、生まれては消えています。

ちなみに、旅行好きな人は多く、サービスのリリース自体は信じられないほどされているので、成功は難しいですね。旅行SNSとか、ガイドのマッチングとかは死屍累々です。

図を見ても、予約領域以外ではTripadvisorくらいしかわからないという人も多いかもしれません。

旅行ビジネスは基本的には、いかに予約を獲得するかにかかっています。そのパターンが大きく3つあります。

  1. 代理店モデルでやるのか:Expedia
  2. 価格比較モデルでやるのか:Skyscanner
  3. アフィリエイトモデルでやるのか:Tripadvisor

以前は、航空券やホテルがメインだったのが、airbnbやhomeawayのようなバケーションレンタル系、viatorやvoyaginのようなツアーあるいは体験型サービスとバリエーションは増えましたが、基本的な構造はあまり変わっていません。

そこで、今回のズボラ旅がユニークなのは、認知・興味・選択みたいなのを一気にすっ飛ばして、予約させてしまうというところです。こうすることで、非常に強い予約系のサービスと競合せずに済みます。

そして、これは事業視点だけでなく、ユーザーの課題も解決しています。再び、いくつかスライドを紹介します。

自分の不満と自分以外の不満が入り混じっていますが、多くの人は旅行に関して調べるために多大なコストを払っています。

オンラインで調べる人も、目的地を決めるまでに大量のページに訪れているわけです。

つまり、ズボラ旅は

  • 旅行ビジネスとしてのマネタイズの課題
  • 旅行先を決めるのが面倒だというユーザーの課題

という2つの課題を両方、きれいに解決しているわけです。(たぶん)

最近のトレンド的にもリコメンドやパーソナライズという名の怠惰な人向け、あるいは人を怠惰にするサービスが流行っています。

食べログで調べて予約するのすら面倒な人のためにペコッターがあったり、メルカリに出品するのすら面倒な人のためにCASHがあったりと。

ズボラ旅はそこらへんの思考停止的なトレンドにもばっちりハマっています。そこがなんとも非常に悔しいわけです。なぜ思いつかなかったのだろうか。

ちなみに、インバウンド文脈で似たようなことは考えたことあります。

すでに日本に来る人を決めている人になると、航空券・ホテルというメインの予約が終わってしまっていたり、旅行以外の質問対応など工数の割にはあんまりリターンが見込めなさそうだなと思い、深く検討しませんでした。

実際、WAmazingもSIMをフックに送客を目指していましたが、まったく売上が立っていませんね。資金調達能力は非常に高く、尊敬しますがビジネスモデル的にはかなり厳しいかと思います。

チャットサービスの場合には、むしろ外国人対応を代行するようなものの方がニーズがあり、法人への課金の方が楽なのではないかと思っていたりします。もう多数ありますが。

正直、完全にプランをお任せしたいと考える人のニーズがどれほどあるかはわかりませんが、CVRとか採算に関する仮説はある程度は検証しているでしょうし、ニーズさえ一定あれば、機械化もそんなに難しくないので、事業として魅力的だなと思います。

ということで、やっぱりズボラ旅すごいなということで締めさせていただきます。

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