あなたが起業をしたいと思ったときに何から手をつけていいかわからないかもしれません。
実際に、起業をするといっても手続き的には、書類を作って、法務局や公証役場に行くだけでそんなに難しいことはありません。
難しいのは会社を作った後にそれを続けることなのですが、起業を何回もする人はそういないでしょうし、周りに相談できる人もいないと不安に思われるのはわかります。
そうした不安を払しょくしたり、ノウハウを得るために起業セミナーに行く人もいるようですが、セミナーには怪しいものも多く、あまりおすすめできません。
ちなみに、自分が以前行ったセミナーでは、終わった後に交流会という名のマルチ的の勧誘がありました。
ライトなものだったので、実害はありませんでしたが、このようなセミナーにハマってしまう人もいるかもしれません。
そこで、この記事ではあなたがそもそもセミナーに行かなくてもいい理由と、どうしても行きたいときに避けた方がいいもの、問題のないものの見分け方をお伝えします。
目次
なぜ行かなくていいのか?
いきなり否定から入りましたが、すべてのセミナーが無駄だとは思っていません。
ただ、起業のセミナーには、注意すべきものが多いことと、セミナーでなくとも得られるものがほとんどのためにあえて行く必要はないと思っています。
いくつかの理由にわけて説明します。
なぜ彼らはセミナーをやるのか?
セミナー開催者の側に立って考えるのも重要です。
なぜ彼らはセミナーを開催するのでしょうか?
もちろん、儲かるからです。
無料セミナーから誘導して、高額の有料セミナーに招待したり、特定の商品を買ってもらったりして利益を上げます。
下に「起業 セミナー」の検索結果を載せましたが、この上の4つは広告です。
Google Adwordsで調べると、このキーワードでは、1クリック300円前後が入札単価になるようです。
つまり、100クリックで3万円程度の費用ですが、それを上回るくらいの収益が期待できるということです。
情報商材全般にもいえますが、ノウハウで稼ぐ方が楽なことも多々あります。
- 起業で稼ぐよりも起業したい人を相手に稼ぐ
- ブログで稼ぐよりもブログで稼ぎたい人を相手に稼ぐ
- フリーランスで稼ぐよりもフリーランスで稼ぎたい人を相手に稼ぐ
一時期、与沢翼さんも問題になりましたが、自分で儲けるよりも楽して儲けたい人たちで儲ける方が楽なわけです。
余談ですが、情報商材は高いものの方が売れるものがあるようです。高いものの方がきっと有益な情報があるだろうと思われるからのようです。
こんなのに引っかかる人はいないと思う人もいるかもしれませんが、彼らとしては、1,000クリックで30万円払っても1人が50万円払えば十分に成り立つわけです。
魔法のノウハウはない・流通しない
上で書いたものともつながりますが、セミナーには、「楽して〇〇」だったり、「〇年で年商〇〇万円」というものがあります。
ただ、不思議なくらい、そのセミナー出身で儲けたという人は少ないです。(だいたいサクラが2,3人いますが)
これさえ守ればうまくいくというような情報なんてそもそもないですし、あっても肝心なところをぼかして伝えるためにだいたいうまくいきません。
ノウハウもそうですし、なによりもこの方法でやればうまくいくという思考の人が長期的にうまくいくほど簡単ではありません。
自由そうに見えるブロガーでもSEOやSNSでのアルゴリズムと戦ったり、常に新しいサービスに目を光らせていたりします。
セミナーに行って起業する人は少ない
○○をしたい人を相手にしたビジネスは多いです。
起業・英会話・ダイエットなどが代表的です。こうした人たちのポイントはほとんどがそれを実現しないことです。
こうした、なにかになりたい人をワナビー(wanna be = want to be)と呼んだりもします。起業家ワナビーみたいな。
自分の周りにもこういう人たちはいます。ただ、実際に行動をする人たちは淡々と行動します。
そんな人が起こすべき行動は非常にシンプルです。
本当に起業したい人がすべきこと
会社設立freeeに登録し、指示どおりに進める。
僕の場合はこれだけでした。
freeeももちろん、企業なので利益は追求しますが、彼らの場合にはこのサービスはお金を取っておらず、クラウド会計というメインのサービスのマーケティングとして使っています。
会社設立して、そのままfreeeに登録してもらうというので目的がわかりやすいです。
実際には特に連動しているわけでもないので、会社設立freeeだけ使うこともできるはずです。(少なくとも自分のときはそうでした)
すでに勢いあまって退職をしようとしている人はクレジットカードだけ作っておきましょう。
それでもセミナーに行きたいあなた
ここまで見ても、まだセミナーに行きたい方もいるかもしれません。
行ってはいけないセミナーと行ってもいいセミナーの見分けるポイントをご紹介します。
行ってはいけないもの
明らかに怪しいもの
ここまで読んだ方には言うまでもありませんが、「ノーリスク」、「簡単に」、「〇年で○○万円」、「〇〇で稼ぐ」などは避けましょう。
もし、意外に役立つ情報がひとつくらいあるかもしれないと思う人は目を覚ましましょう。
主催者の身元が怪しいもの
freeeのような形で、そのサービスを提供する理由が明確な場合にはまだいいのですが、目的が不明確なものは怪しいです。
検索して情報が出ない場合には疑ってかかることをおすすめします。
体験的な位置づけのもの
無料体験や無料セミナーから高額な商品に誘導するのは典型的なアプローチです。
だいたいその先のステップをにおわすものや発展的なものが書いてあるケースがあるので、見分けるの自体はそこまで難しくないはずです。
ちょっと怪しいなと思ったらまず、ググりましょう。「○○ 詐欺」という露骨なものはないかもしれませんが、「〇〇 怪しい」などはよくあります。
ネットワーク系
異業種交流やネットワーキングに関するものはほとんどが無駄です。
いつまでも起業しない、起業ワナビーが集まり、有益なつながりを持つことは難しいです。
起業に関わらず、交流会のようなものは、目的もなく、なんとなく他の人とつながりたいという人が集まるので、おすすめしません。
金持ち父さん系・ゲーム系
金持ち父さんを引き合いに出しているものは、なぜかわかりませんが、マルチ勧誘がほとんどです。
彼らのキーワードは不労所得ですので、もしもこの言葉があったらいかないことを強くおすすめします。
高額のもの
少なくとも起業するという文脈で、高額のものに参加する必要は絶対にありません。
行ってもいいもの
では、行ってもいいものはどのようなものでしょうか。
主催者の目的が明らかなもの
行政やバックオフィス業務サポートの会社など、主催者の目的が明らかなものは比較的、安心できます。
内容が具体的なもの
特定の業種や業務など内容が具体的なものは、危険度が低いです。
起業一般について語ったり、なんとなくモチベーションを上げようとするようなものの方が危険です。
行ってもいいものは見分け方が難しいです。
怪しいものでもレビューがたくさんあるものもありますし、第三者評価もサクラのケースはありますし、大企業や有名大学卒業だからといって安心というわけではありません。
セミナーに行く代わりにおすすめのもの
セミナーで得られるものが知識や人脈だとするともっといいものがあります。
本から知識を得る
僕が起業したい人に一番おすすめしたいのは本を読むことです。少なくとも起業に必要な知識は2,3冊の本でだいたい身につきます。
本を読んで、さっさと商品を作りましょう。
まず、王道の一冊。試行錯誤しながら事業を進めていきます。
アイデアから検証、拡大するまでのすべてのステップを網羅的に詳細に解説しています。起業の典型的な失敗にも触れられてます。
巷にあふれるノウハウ本を読むよりも、これ一冊を読んだ方が成功確率が上がると思います。
リーン・スタートアップよりも実践よりです。読みながら進めるのにおすすめです。
人脈を作るには
起業の人脈が欲しいのであれば、起業したい人の場ではなく、起業している人の場に行きましょう。
コワーキングスペースに行く
ここ数年でコワーキングやシェアオフィスなどが増えました。起業だけでなく、フリーランスの人や副業の人もいますが、おすすめです。
交流が少ないところから多いところまであるので、まず試しに見に行った方がいいです。
イベント(ミートアップ)
起業系のイベントでミートアップと呼ばれるようなものもあります。
特定の業界やそのときのトレンドについて、起業家やVCから話があり、それが終わった後には交流会があったりします。
金額も1,000円から高くても2,000円程度です。だいたい渋谷が多いイメージがあります。
友達に聞こう
起業をすると、ちょっとしたことにつまづきます。友達で先に起業をしている人がいたらまず、連絡を取りましょう。
資本金をどうするか、会計処理をどうするか、投資家にはどのようにアプローチするか、社員を雇うときの給料や雇用契約をどうするかなど、いくらでもわからないことが出てきます。
まとめ
この記事を書くにあたり、あらためて、「起業 セミナー」で出てくるようなイベントを見ましたが、やはり行かなくていいと思います。
起業するまでは僕も起業することを考えがちでしたが、起業してからはどうやって事業を進めるかばかり考えています。
セミナーに行くよりも、お金も時間ももっと有益なことに使いましょう。
起業について調べるよりも、事業を進める方法を考えましょう。顧客の課題やそれに対する解決策を考え、検証をはじめましょう。