海外(インドネシア)で人を雇うということと反省

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マネジメントをやるにあたって、人を採用したり、その人が退職したり、時には解雇したりということは切っても切り離せないと思う。日本でマネージャーをやっていたときも部下ができた当日にその部下がビズリーチを業務中に見ていたり、無理に上司が退職を引き留めたために、突如姿を消したりということは1回、2回ではなかった。特に、アルバイトの採用をしていた時には、面接にまともに会話ができなかったり、採用後に毎日時間通りに会社に来れなかったりする人が多く、愕然とした。そんな人たちがしかも大量にいることに驚いた。また、業務でクラウドソーシングを使うことがあったが、フリーランスから急に返信が無くなったり、納期を守らなかったりみたいなことは日常茶飯事だったがこれらのことにも徐々に慣れていった。これらの経験から、マネジメント難易度の高い人への耐性や対応に関しては一定の能力があると自負していたのだが、このたびそれでもなかなか大変な状態に見舞われたので、整理して今後の反省に活かすというよりは動揺している気持ちを落ち着かせるために書いていきたい。

7月:採用

僕が彼女を採用したのは、7月の半ばだった。したがって、今振り返るとたった4ヶ月なのだがスタートアップにとっては長い時間だった。ヘッドハンター出身ということもあるのか、彼女は契約書(というかオファーレター)を欲しがったので、彼女にテンプレをもらってそれをベースに作った。スタートアップには通常何もない。日本だったら給料が半額未満になることがほとんどだし、福利厚生のようなものも一切ない。そこで、彼女は保険だったり、保険が無いならその分の給料などを望んだのだが、少しの金額だったのでそれを了解した。そもそも最初なので、がっつり交渉というよりは失敗しながらでも進んだ方が良い。そう思ってた。その金額は後から考えると若干高かったのだが、業務からすると異常という感じでもなかった。もう1つは共同創業者というポジションを採用していたのだが、彼女は頑なにそれを嫌がった。この時点でもしかするとやめておいた方が良かったのかもしれない。ただ、このときにがっつり交渉するのは海外的でもあるものの、他の人よりはうるさいということをもっと強く認識すれば良かったというのが反省だった。それでも採用してからは良かった。それまで1人だったし、何よりも業界経験のある人が少ないというのはかなり不利になるので、何でも関連することを聞けたのは非常に良かった。

  • 入り口から妥協はしない方が良い
  • 違和感はしっかりと認識する
  • 会社のフェーズに合っているか

8月:増員

7月から8月の頭にかけて安定したオペレーションができてきたので、新しく人を採用することにした。そして、その新しい人に彼女の業務を移し、新しいことを試すような動きを諸々としていった。ただ、この頃も関係は良好だったように思う。一つ反省するとすれば、ちょくちょく遅刻だったりがあったので、ここらへんはもっとちゃんとした方が良かったとは思っている。

  • 細かいことでも注意する

9月:会社設立

最初に本格的に問題になったのは会社設立だった。インドネシアで会社を設立する場合には、ローカルとして設立する方法と外資として設立する方法がある。後者は正攻法だが、会社設立に4ヶ月以上はかかるし、資本金を200,000$用意しなくてはならなく、なかなかハードルが高い。そこで、前者の選択肢があるのだが、これには現地の人の協力がいる。要はインドネシア人の名義を借りて契約などで所有権を担保するという方法なのだが、これも乗っ取られるなどのリスクはある。そこで通常は社員のインドネシア人などにお願いすることが多いのだが、ここでも彼女は頑なに拒んだ。この時点で彼女がいわゆるスタートアップで一緒にやっていくというよりは大企業の社員のようなマインドだと強く認識したのだが、3人しかいないし、まだやってもらうこともあるし、やめてもらうことはなかった。結局、外資で設立することにして、僕は日本に書類を取りに10日ほど戻った。

  • 会社へのロイヤリティは後から上がらない
  • 人の人格は変わらない、変えられない

10月:もうひと悶着

悪いことはなぜ重なるのかわからないが、僕が日本に戻っているときに彼女が家庭の事情で出社できなくなった。このときに、解雇するならされても仕方ないみたいな連絡をもらったのだが、日本から休んでから復帰すれば良いよとお伝えすることにした。たぶんこのときに間違いが2つあって、1つは休暇分は給料から引くべきだったこと。もう1つはこの時点でもう退職してもらうことも検討するべきだったこと。一方で悩ましいのは、結局10月の半ばにもう一人採用して、10月の終わりにもう一人採用したので、2人目だけだったら能力的にもキャパ的にもきつかったのだろうと思う。彼女の能力としても個人としては良くてもマネジメント能力はあまり無くて、将来的にどうしようかと考えていたこともあった。

  • 恩は後で返してもらうと思わないこと
  • まとめてではなく、都度清算すること

11月:退職

11月に入るともうオペレーションもだいぶ安定してきて、僕も平日は緊急でやることが無い日もちょくちょくあってたった4ヶ月なのに本当に目まぐるしく変わるもんだなと。そして、11月の2週目に退職したいと言われたので、そのときはもう一切引き留めず受け入れることにした。これまでの経緯があるので、理由も聞かなかったし、彼女の希望に沿うように考えた。本当は1ヶ月前に言わなきゃいけないのだが、まぁいいかとも思った。この後からはもうわかりやすくやる気がなくなっている感じで、退職を月末までと話していたのを少しでも早くしようとしたりという状態だった。雰囲気的にも正直いてもらってももうあんまりプラスにならないとも思ったので、本当なら後任者への引継ぎを済ませてからを考えていたが、早めに退職してもらうことにした。そして、昨日MTGでスケジュールとともに、彼女が既に有給を9日使っていたので、(これも異常だけどw)試用期間の部分の4日は引くからと確認したところ「フェアじゃない。契約にもこう書いてある。今週限りで退職する」と言い出して、チャットで長々とした文章を送ってきた。僕の中では、君が家庭の都合で4日休むのを許可して、遅刻だったりも特に罰せず(給料面などで)、1ヶ月前の通知なども調整している中で、MTGが終わってからチャットで、勝手に最終出社日を決めて、契約で自分が得する部分だけを切り取って、何かあるたびに交渉しようとしてという思いがあったので、彼女とのコミュニケーションはもうやめにしようと思った。後はチャットを返す代わりに電話でここに書いてあるようなことを説明して、もう来なくて良いよとお伝えした。そして、今日の夜に彼女は荷物を取りに来た。滞在時間は10分も無かったのじゃないだろうか。短い時間ながらも苦楽を共にして、これが彼女が望んだ終わり方だったのかは結局僕にはわからない。

  • 細かく都度言うこと(再掲)
  • 契約書はちゃんと作ること
  • でも契約を守らない相手だと結局、どうしようもないよ

まとめ

かなり散文的なのだが、初めて他の国で採用して当たった人がたぶんに厄介だったんだろうなというのが結局、大きいのかもしれない。今回の件を受けて、僕は試用期間を4ヶ月に変えたり、試用期間後の有給付与を月に1つずつにしたり、他にもいくつかの条項を加えたりと契約書を変更した。ただ、結果的に今回のような件はいずれにせよ防げないんだろうなと思う。もう1つは採用するかしないかは置いておくと、やめてもらうタイミングとしてはちょうど良いという見方もできる。これより前だとオペレーションが固まっていないから開発や新規施策に遅れが出たり、生産性が落ちたりするが、全てマニュアルを作ってもらい、引き継いだ後に後任者で何回か回してもらっていたので、オペレーションの乱れは今日の段階ではほとんどない。むしろ、自分がチェックするようになって早速いくつか効率化できそうなことが見えてきた。したがって、実務上は全く問題がないどころか1日目にしてそこそこのプラスの面が出てきているくらいなのだが、精神面に関しては僕だけでなく、メンバーにも当日に退職を伝えたりとあまり良くないし、今後は起こらないように努めようと思っている。本当に起業はMPとの戦いだと思う。

死なないために、MP(やる気)を守る起業論

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